先日、新しいテントを購入して、初張りキャンプをしました。
今回は、うちの新しいテント「モーニンググローリー Synthetic」についての、ながいおしゃべり。
ライフスタイルの変化に合わせて家を借りたり買ったりするように、キャンプスタイルに合わせたものを使うことが、何より大事で、楽しいことかなと思います。
かなりながいおしゃべりなので、レビューが気になる方は、目次から大ジャンプっ🏃♀️
👫私たちのキャンプスタイル
キャンプを始めて、早4年。初めてのキャンプは友人が貸してくれたテントで行きました。その後すぐに購入したのはキャプテンスタッグの5,000円しないくらいの小さなテント。2人+荷物でぎゅうぎゅうくらいのサイズ感だったので、本格的にキャンプにはまってきて、snowpeakのヴォールトを購入しました。
snowpeakのヴォールトはエントリーモデルで、snowpeakにしては安価。広さも2人なら十分すぎるくらいで、ちょっとした前室もあるので雨もしのげて、あまり不便さを感じることなく2~3年使いました。
ただ、使い込んでいくうちに「もっとこうだったらいいのになぁ」という気持ちが、ぽろぽろと出てくるようになったり、キャンプ場でみかける様々なテントに憧れの気持ちも湧いてきたりして、新しいテントを買う、ということを考え始めることに。
☁️テントを変えたかった具体的な理由☁️
前室が狭く、天井が低い。荷物を置くだけのスペースしかない。できれば雨が降った時、強い日差しを避けたい時も、机を囲んでごはんをたべたい。
だったら別でタープを立てればいい説。それはその通りだけど、個人的にタープの設営作業がどうしても嫌い。場所取るし、荷物増えるし、風に煽られるし、難しい。
ツナ(中型犬)が加わったこと。インナーの広さは十分だけどやっぱり前室が狭いと不便。
設営が大変。1人じゃ結構難しいし、バランス取りづらい。実際は2人で設営するけど、1人でもできるくらいの簡単さが欲しい。
ざっくり、こんな感じでした。
こうして、ここから長い長いテント迷いの道へ進みます。
🤔やっぱりワンポール?
「かわいさ」という点でワンポールには憧れがあって。
好みのデザインはカントリーっぽい感じとかクラシックな雰囲気とか。奇抜系ではなく、シンプルだけど温かみとかわいさがあるような系統が好み。自然に溶ける込めるかどうかも(主観だけど)大事にしていること。
ワンポールがいい!といいつつ、普通のワンポールだと、ヴォールトの前室狭い問題は解決しません。設営が楽、というくらい…。
しかも、ワンポールは端の方に行くとどうも腰が痛くなりそう。インナーテントを使えば、ぐっと狭くなるだろうし、ポールが邪魔になりそう。ということで、なかなか手を出せずにいました。
家みたいなロッジ型のテントも、めっちゃかわいいけど、前室がない時点で今回はNGとなりました。
最終的にモニグロを買うまでに検討したテント一覧はこんな感じ
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⛺サーカスTC / tent-Mark DESIGNS
ワンポールといえばサーカスTC。キャンプ場で見かけない日はないくらい、よく見かけるテント。他のワンポールテントに比べて、かなり安い。シンプルで安くて人気なだけに、ちょっとひねりが欲しいと思ってしまい、なし…。
⛺ペポ / tent-Mark DESIGNS
なんともカントリーな家みたいなテント。とにかくかわいいなぁぁと思っていたけど、前室がないので課題解決にならず、なし…。
⛺ロッジシェルター / ogawa
ペポ同様、かわいいけどなし…。あと、家型テントは設営もしにくいだろうし、風にも弱そうなイメージ。しかしかわいい。
⛺Tasso TC / ogawa
テント探し後半で検討したテント。一番確率が高かったが、建て方のバリエーションが多いのは特に魅力的ではなかったのと、オプションも多く、トータル高くなりそうだったので、なしに…。
⛺テンティピ
北欧生まれのティピーテント。デザインはかわいいし、テント探し初期はTCも求めていたので、めっちゃいい〜と思った。が、高すぎてなし…入手も困難かな。
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テント探しは困難を極めます。
🍃新しい風
たっくさん調べたり、キャンプ場でみたりしても全然ピンとくるものに出会えず、諦めかけていたその時。
アウトドア業界にスゥ〜っと風が吹き込んできましたね。
情熱大陸でZANE ARTSの小杉さん特集🫢
ここで紹介されたZANE ARTSの新製品、「ロロ」が候補に上がりました。
ZANE ARTSは知っていたけど、ゼクーは設営が大変そうでなしかな、と思っていて。だけどこの時発表された「ロロ」はワンポールの設営の楽さをそのままに、前室を広げたという、まさにこれじゃん!!っていうテント。
しかも情熱大陸でZANE ARTSのものづくりへの熱いこだわりだったり、思いを初めて知ることができて、すっかり小杉さんのファンになってしまった、私と夫。
しかし、テレビで放映されたこともあって人気も人気。もちろん、買えるかどうかは抽選。この展示会での抽選もあっさりハズレ、その後いろいろなアウトドアショップの抽選にもことごとくハズレ。
ここから数ヶ月間、ひたすらロロの抽選を探しては応募する、そして外れる。という時を過ごします…。
🦍険しい道のり
ロロの抽選に外れ続けて、欲しいけど変えない状況のなか、ロロしかない!と熱く燃えていた私たちも、冷静になりました。
「本当にロロか?」
「本当に買える時はくるのか?それまでの時間は無駄ではないか?」
という考えが頭の中をぐ〜るぐる🌀
さらには完璧だと思っていたロロにも、冷静になるといくつかの懸念点が。
💭懸念点1
サイズが大きすぎないか。設営できないサイトもありそうなくらい、大きい。ましてやうちは基本2人と1匹。オーバースペックなのでは?
💭懸念点2
ロロの売りはワンポールに前室がついていることだけど、前室が広すぎないか。TCじゃないから焚き火をするなら外だし、天気の良い日は外の焚き火の近くで集まりたい。雨の日はかなり便利だけど、雨キャンってそんなに頻繁にはない。つまり、前室は欲しいけど、屋根がいらいないタイミングも多いから、無駄なスペースになってしまうのではないか…?
もやもやしているうちに、ZANE ARTSの公式オンラインショップがOPEN。タイミングによってはトライできたかもしれないけど、手が進まないまま、ぬるっと次のテント探し始めていました。
✋運命の出会いは手元に
ロロじゃないかも…となったものの、代わりの欲しいテントも見つからず。一旦サーカスTC買う?という話も。
そんな迷走の最中、ふと以前購入した本が目に入りました。
…あれ、この表紙のかわいいテントはなんだ?
さっそく調べてみると、SABBATICALのモーニンググローリーTCでした。
SABBATICAL。もちろん知っていました。小杉さんがデザイナーとして参画されています。それでもノーマークだったのは、アルニカとかスカイパイロットなどの大きなドームテント/ファミリーテントの印象が強かったこと。
(あと、ここだけの話、昭島の展示会に行った時、スタッフの人が設営にめっちゃ苦戦しているのを見かけてしまい、あぁっ…と思ってしまったのも、ノーマークだった理由の一つ。)
モーニンググローリーは比較的コンパクトで、前室の広さもそこそこあって、何より色や形がかわいくて(本の表紙になるくらい!)しかもTC素材。TCはマストではないけど、結露しない・焚き火が近くても大丈夫という点でTCだったら尚いいよね、という話はしていました。
これかもしれない。出会ってしまったかもしれない。
そう思ってすぐに購入方法を調べた結果、直面した課題。
→買えない。
ロロと全く同じでした。が〜ん。買えへんのか〜い。
こうして、また抽選の日々が始まりました。
申し込んで、祈って、発表の日はエゴサして…の繰り返し。毎月応募してもまったく当たらない中、値上げもあり。モニグロ狙いつつ、他のテントも見ていく、ということになりました。
アウトドアブームよ、はよ落ち着いてくれ…と思いつつ、ブームだからこそ素晴らしいテントが生まれる、ということもあるので、静かに願うこと以外できることは何もありませんでした。
🧐後ろになんか付いてるぞ…
そして、何もできないまま時が経ち、2023年4月、SABBATICALの新製品が発表されました。
正直、新しいテント作るならモニグロの生産増やしてくれないかな…と思ってしまい、渋々サイトを見てみると、なんと「モーニンググローリー」の文字が!!!
え、新製品…?
しかし後ろに何かついているぞ。Synthetic…?
しn・・?しんth・・?しんせてぃっく…?
やたらと語感がいい「しんせてぃっく」という単語は、ポリエステル素材ですよ、ということでした。
つまりTCじゃないモニグロ。そして、買える。
ただ、モニグロがTCであることも魅力の一つになっていたため、即購入には至りませんでした。とはいえ、TCの抽選に応募する体力もなくなっていたのも事実。「Synthetic」というやたらとかっこいい単語だけ覚えて、放置していました。
そして謎に体調を崩しまくり、グダグダの日々を送っていました。(※冒頭のリンク参照)
👊いざゆかん
体調も回復してきて、昭島で開かれるSABBATICALの新製品展示会に行くことにしました。
なんせ私たち、モニグロを生で見たことがなかったのです。
買う買わないは別として、見られるなら見ておきたいという気持ちで昭島へ。といいつつ、私たちの思いは、かなりSyntheticに傾いていました。
私たちは冬キャン大好きですが、基本的にはストーブは使いません。これから使うとしても小さいストーブを少し使うかな、という程度。色々とめんどうなのと、そもそもこれ以上、車に荷物を詰めません。
ストーブ使ってみたい、北海道でキャンプしてみたいという気持ちもあれど、やっぱりメインで使う機会はかなり少ないと思います。
・・・って考えたら、TCじゃなくて良くない?(そもそも最初に買おうとしてたロロはTCじゃないし)
という気持ちで昭島に向かいました。
初めて見るモニグロは思ったより広くて、シンセティックといえど生地感がしっかりしていて、好印象でした。
そして一応2分くらい悩み…
ワクワクのワクワク!!!
新しいテントを買ったときのワクワク感たるや。そして、やっっっっと買えたという嬉しさたるや。
暑いけど時折吹く風が気持ちの良い気候の中、テラス席でカレーを食べて、ちゃっかりKEENのサンダルも買って、来る日の初張りについて話しながら帰りました。
💡レビュー
…お待たせしました、やっとレビューです!(ここまでで4000字over)
どどんっ!
三角屋根のテント、やっぱり憧れがありました。
自然と調和する色もお気に入りです。TCよりも少し暗めの色合い。
まず設営。公園で一度試し張りをしてからキャンプに行きました。破れてた!なんてことがあったら怖いので、念のため。と、逸る気持ちを抑えきれず。
実はこの日、わたしは病み上がりで体力が著しく低下しており、設営を一切手伝っておりません。丁寧に椅子を持参して、監督スタイルで眺めておりました。
しかし、この仕上がり。さすがです、うまくやってくれました。試し張りの時点で、1人でも設営できる!ということが証明されました👏
ポイントは最初にきれいな四角形でペグダウンすること。黒いロープがついているので、それを目安に。平行四辺形にならないように。
あとはセンターポールをぐぐっと入れて立ち上げたら、前のポールをつける、周囲をペグダウンするなど諸々やっていくだけです。
脚立などがない場合は、ハンガーテープはセンターポールを立てる前につけておいたほうが良いかと思います。うちは夫に踏み台にしてなんとか手が届きました。
入り口が広いって素晴らしい。今回は、基本的に荷物や机などを前室にレイアウトしておいて、椅子をもって焚き火にあたりに行って、ごはんを食べるスタイルに落ち着きました。
焚き火の近くにいないと寒い日は、机を外に設置するかも。逆に雨の日は前室だけでも十分楽しめるし、小雨ならメッシュにして外を見ながら過ごせそう。ツナも前室に余裕で入れる。
センターポールにくっつけて机を置いて、向かい合って座り、それぞれの後ろに荷物を置く。私の後ろは調理系、夫の後ろは道具系。振り向けばすぐ荷物に手が届く。
そしてインナーテントの入り口も高さがあるので、すっと入れる。
撤収時の写真はないのですが、これといって問題なくスムーズに。
袋が大きくて、入れてからベルトでぎゅっと閉めるタイプなのが地味に嬉しい。たたみ方が悪くて袋に入らない〜ということは、あまりないと思います!(大ざっぱなもんで、前のテントではよくありました…)
強いて言えば…な点もいくつか。
強いて言えば、インナーテントの設置が大変かも。まず上に吊るすのに手が届かない!これも夫を踏み台にすることで解決しますが、怪我のリスクもあるので大人しく踏み台もしくは踏み台になるものを用意しようと思います。ペグダウンする場所が後ろ2箇所あるけど、これもちょっと張りにくい印象。慣れれば変わるかな…?
もう一つ強いて言えば、インナーテントのファスナーが下じゃなくて上で閉められると良いなと思いました。かがまなくても入れるけど、ファスナーが下で閉まっているので、結局一度しゃがむ必要が。ま、これだけなら問題ないのですが、下で合わさって閉まっていると、少しでも隙間が空いていたら、ツナが隙間に鼻を入れて脱走する可能性がゼロではない。(ま、大丈夫だとは思うけど…)
🥳🥳🥳
新しいテント買いたいと考えてから、初張りの日まで。
本当に長い道のりでした。約1年くらいかなぁ。
お金が潤沢にある方ではないので、高価なテントをサクッと買うことはできません。だけど安物買いの銭失いも嫌。だからこそ悩んで悩んでたどり着いたテント。これからのキャンプライフが楽しみで仕方ありません!愛着を持てる、納得のいくテントを迎えることができて本当に良かった。
心なしかツナもいつもより落ち着いていた今回のキャンプ。疲れてコットの上で丸まっている姿を見た時、これからもいっぱい遊んで心地よく眠って、みんなでまったりできるような時間を増やしていきたいなぁと思いました☕
しばらくはこのテントと共に、キャンプライフを楽しみます!
おまけ
snowpeakのヴォールトも、キャンプ始めたて時代を共に過ごした大切なテント。
思い出がたくさん。